【青春18きっぷ・栃木編】餃子とアートと巨大な地下空間

大谷資料館 お得なきっぷ旅

起点は新宿駅、宇都宮までは乗り換え1回で

今回は日帰りで青春18きっぷの旅である。目的地は宇都宮にある栃木県立美術館。宇都宮は比較的、都心からのアクセスも良く、それでいて、日帰りで往復すれば18きっぷ1回分の金額も十分に元を取ることができるので、私の「18きっぷ美術館めぐり」の定番コースのひとつにもなっている。
しかし、毎度毎度、ランチに宇都宮餃子を食べて美術館…というパターンでマンネリ化してしまっているので、今回は目的地をひとつ追加したのだった。

【新宿→宇都宮 1,980円】
08:39発 新宿 JR湘南新宿ライン・小金井行 1,980円
09:56着 間々田
10:02発 間々田 JR宇都宮線・宇都宮行
10:34着 宇都宮

土休日の宇都宮方面は、新宿からおおよそ座ることができ、大宮あたりを過ぎてからだんだん乗客も少なくなり、宇都宮に近づくにつれて少し増えるといった具合だ。
新宿から宇都宮までは湘南新宿ラインで1本で!…と言いたいところなのだが、小金井までの電車だったので、途中で宇都宮線に乗り換える。
宇都宮駅に着いたら、西口のバスターミナルへ。

宇都宮駅西口
宇都宮駅西口。バスが次々に発着する。

まずは最初の目的地、栃木県立美術館の最寄りのバス停は「桜通十文字」となる。
「桜通十文字」は多くの路線のバスが通過するので時間を細かく気にする必要はないけれど、バス停の位置が微妙に違っていたりするので注意だ。関東自動車バスのホームページで細かく検索できるので、便利なもんである。

【宇都宮駅西口→桜通十文字 220円】
10:45発 宇都宮駅西口 (56 篠井ニュータウン・JR日光駅 行)
10:56着 桜通十文字

栃木県立美術館へ

栃木県立美術館は白を基調とした平面的なデザインで、県立の美術館や博物館のような建物にありがちな威圧感は無く、開放感があって、私は個人的に好きな雰囲気の美術館だ。

  • 栃木県立美術館
  • 栃木県立美術館
  • 栃木県立美術館

訪問時は夭折したアーティスト「山中信夫回顧展」を開催中だった。
ピンホール写真を基本にしながら、フォーマットや手法は自由で大胆で刺激的。今はスマホやデジカメで手軽に撮影し、アプリで加工することができるけど、逆に逸脱の要素は少ないし、逆にそれは写真表現として自由なのだろうか?と考えながら、山中信夫の遺した作品と向き合う。

栃木県立美術館

大谷資料館、そこは地下の巨大空間

栃木県立美術館を後にして、バスで次なる目的「大谷資料館」に向かうことにした。
米大リーグの大谷翔平選手の資料館ではないので、十分な注意が必要だ。残念ながら、大谷選手がこの土地に資料館を建てるような縁やゆかりは、ないのだった。「おおや」資料館と読み、大谷石(おおやいし)を切り出していた採掘場跡として公開されている。

桜通十文字→資料館入口 380円】
12:25発 桜通十文字 (45 大谷・立岩 行)
12:42着 資料館入口

恥ずかしながら私は何の予備知識もなく、「知る人ぞ知る的な地味な資料館」というイメージを勝手に抱いていたのだったが、桜通十文字でバスに乗った時点ですでに座席が埋まり、立っている乗客もいるのを目の当たりにし、これはもしや…と疑念がわき上がった。そして、大谷資料館のバス停でほとんどの乗客が下車したことで、疑念は確信に変わった。
そう、「大谷資料館」はけっして地味な資料館ではなく、人気スポットなのだった。それも「超」が付くほどの。資料館の駐車場も、ほぼ満車なのである。思わず「うわー、マジかー」という心の声が漏れ出てしまったほどだ。
バス停から資料館までは5分くらいだろうか。向かう道の途中で、時折、冷気に包まれることがあるのは、地下坑内から冷気が漏れ出てくるためだった。この日は真夏日だったので、冷気がなんと心地良かったことか。

  • 大谷資料館
  • 大谷資料館

資料館に到着すると、そこには地下坑内への入場を待つ人の長蛇の列があった。この日、2度目の「うわー、マジかー」という心の声が漏れ出てしまったほどだ(しかし、回転率は早いので、それほどの待ち時間ではない)。
敷地内には小洒落た軽食店もあったりして、ジェラートなんていう、いつもの私であれば見向きも関心も示さないところだったが、暑くてたまらなかったので、クリームチーズ味を頼んでしまった。食べているそばから熱気で溶けていくので、猛ダッシュで口に運んだのはいいが、食べ終わってから写真に撮っておくことを忘れたことに気が付き、メニューだけ写しておいた。

  • 大谷資料館
  • 大谷資料館

そして、いよいよ地下坑内へ足を踏み入れる。
坑内の温度は、この日は14℃。外気との温度差は20℃くらいある。いっきに私のメガネは曇ってしまった。何も見えないよ状態である。

階段を下りていくと、そこには驚くべき光景が広がっていた。
思わず「う、うわー!す、すげー!」と、この日3度目の心の声が漏れ出てしまったほどだ。目の前には、地下神殿を思わせる光景が広がっていた。
それにしても、よくここまで石を切り出したものだと驚いてしまう。手掘りと機械掘りで跡が違っている壁の文様も、空間の演出に一役買っている。

  • 大谷資料館
  • 大谷資料館
  • 大谷資料館
  • 大谷資料館
  • 大谷資料館

外気を逃れて坑内に下りてきた時は、その涼しさがありがたく感じられたけれど、30分も地下にいると、涼しいというよりは寒くなってくる。なるほど、この寒さであればみんな我慢できず、長居せずに地上に戻ってくるわけだから、入場の回転率は悪くないはずだった。

ちなみに、資料館や大谷観音など、大谷地区をがっつり観光しようという人のために、入場料とバス乗り放題がセットになったお得なチケットもあるので、便利かもしれない。

旅の締めは、やっぱり宇都宮餃子でしょう

資料館入口宇都宮駅西口 460円】
14:02発 資料館入口 (01 大谷・JR宇都宮駅 行)
14:33着 宇都宮駅西口

大谷資料館から宇都宮駅に戻ってきた私は、とにかく腹ペコだったので、遅い昼食を取ることにした。宇都宮餃子のお店はいろいろあるけれど、私はいつも無難に「宇都宮みんみん」を選択してしまう。
そういうわけで、この日も、駅から直結しているホテル「アール・メッツ」の3階の、みんみん「ステーションバル」店へ。ちょっと酸っぱい「酢っきりハイボール」を片手に食べる焼き餃子は、箸が進むのなんのって。

宇都宮餃子
焼き餃子と「酢っきりハイボール」は絶妙に合う。

餃子ですっかりお腹を満たした私は、こうして宇都宮のミニ日帰り旅を終えたのだった。

【宇都宮→新宿 1,980円】
15:34発 宇都宮 JR湘南新宿ライン快速・逗子行 1,980円
17:14着 新宿

【今回の旅の交通費】
5,020円 (内、青春18きっぷ×1回利用分 3,960円) 

※本記事は2022年8月の情報を元に記載しております。

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