弘南線沿線は日帰り天然温泉天国
弘南線の沿線の日帰り温泉をめぐる!と言いながら、2泊3日の旅の初日は1軒しか訪れることができなかったわけだが、2日目はもうちょっと努力をするべく、黒石駅を出発した。そうは言っても、電車の本数も1時間に1本と少ないので、鉄道旅ではなかなか難しいものがある。
ちなみに、今回の旅で参考にしたのは、平川市観光協会の「ひらかわ湯めぐり」のページ。小冊子も作成している。エリアごとに写真入りで紹介してあり、地図もあるのでとても分かりやすい。
その中から、この日は駅から近い2つの温泉をセレクト。電車は1時間に1本しかないので、駅との間の徒歩の往復時間も計算に入れて、電車の時刻に合わせる時間的余裕が必要になる。
津軽尾上駅 駅から至近の「大和温泉」
10:40発 黒石
弘南鉄道弘南線・弘前行
10:52着 津軽尾上
黒石駅を出て、まずは津軽尾上駅から駅近の温泉銭湯「大和温泉」を目指す。駅近というか、駅至近だ。駅舎を出ると、もう、大和温泉の建物の姿がちらっと見える。
入り口をくぐれば、昭和風情な世界が広がる。脱衣場も懐かしい空気が漂う。
寝ころび湯の他に、サウナ&水風呂もあって、駅前銭湯のレベルにしてはいろいろ楽しめる。
館田駅 ほんのりモール臭の個性的な館田温泉
11:52発 津軽尾上
弘南鉄道弘南線・弘前行
12:03着 館田
1時間後の弘前行きの弘南線に乗って、続いてやって来たのは館田駅。歩いて7~8分くらいのところに館田温泉がある。
建物の外観やエントランスからして、かつては旅館だったのだろうか。
館田温泉のお湯はとても個性的で、湯の色は薄黄色く、ほんのりとしたモール臭がする。そして、すべすべのヌルっとした肌ざわりなので、強めのアルカリ性のお湯なのだろう。とても個性的なお湯で、個人的にはけっこう好きなお湯だ。
1時間と経たないうちに、この日2度目の体洗いとなったわけだが、シャワーの湯を浴びているとほんのりと味がする。シャワーからも温泉の湯がドバドバ出ているのだった。
13:03発 館田
弘南鉄道弘南線・弘前行
13:14着 弘前
次の目的地である、2泊目の宿泊地である大鰐温泉を目指すため、弘南線沿線の駅前温泉めぐりはここでおしまい。1時間後の弘前行きの列車に乗り、弘前へと戻る。
結局のところ、時間の都合もあり、駅前温泉を3ヶ所しかまわることができなかったのは、やや心残りなところもあるけれど、平川市の温泉ポテンシャルは十分に感じられたし、次に来るときの楽しみにとっておこう。次は平川市内での宿泊も兼ねて、今回は足を運べなかった日帰り温泉も探訪してみよう…。
大鰐線に乗って大鰐温泉へ
弘前市内で昼食を食べがてら、弘南鉄道のもう1つの路線である大鰐線の始発駅、中央弘前駅まで徒歩で移動。この日の宿泊地である大鰐線の終点、大鰐温泉を目指す。
14:30発 中央弘前
弘南鉄道大鰐線・大鰐行
15:04着 大鰐
早めの時間に大鰐温泉にやって来たのは、早々に宿でチェックインを済ませて、近所の共同温泉に入るため。宿に荷物を置いて、ボディーソープとタオル類と小銭を持って、散歩がてら近所を徘徊。
宿の近くに2つある共同温泉の1つ、若松会館にやって来た。200円。源泉かけ流し、高温なので加水をしているが、それでも熱めのお湯なのだった。自分の他に人がいなかったので、かけ流しほやほやの新鮮なお湯で、余計に熱かったのかもしれない。
そして、この日、3度目の体洗いだ。いくらなんでも洗いすぎなんじゃないかという気がしないでもないが、まあ、小さいことは気にしない。
風呂上り後は、飲み物を片手に、涼みがてら寂れた雰囲気の温泉街を散策。
町を流れる平川の川沿いの歩道はきれいに整備されていて、涼むにはちょうどいい。訪れた頃は、外気も暑すぎず涼しすぎず、外湯めぐりには良い時季だった。
「温泉民宿赤湯」はコスパ高レベルの宿
宿泊したのは「温泉民宿 赤湯」。
部屋はひとりには十分な広さで、きれい。トイレや流しなどの共同スペースも清潔感がある。さすがに昨今の世の中の情勢で値上げをしてしまったが、温泉付きで2食付いた「ビジネスプラン」はコストパフォーマンスが高いと思う(私が宿泊した時は6500円、2023年9月現在は7500円)。
食事は「ビジネス2食付き」のプランとはいえ、品数も量も十分なレベル。そして美味しい。地域の名産品である「大鰐もやし」を使った小さな鍋も付く。
先を急ぐ旅でもないし、翌朝はゆっくり朝風呂に入って、チェックアウト。
弘南線沿線の日帰り温泉を楽しみ、黒石駅から青荷温泉ランプの宿、そして大鰐線で大鰐温泉に宿泊…と、弘南鉄道を使い倒しての2泊3日の温泉ひとり旅は、観光するという目的に気を取られることもなく、身も心も頭も時間もリフレッシュできた、良い旅だった。
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